「リケジョ」という言葉について私見

By | 2014年2月4日

先に結論を言っておこうと思います。「リケジョ」って単語自体は現時点では差別語ではないと思います。しかしこのままま行くと将来差別語になってしまうのではと危惧しています。

例の小保方さんの研究成果に関係して、「リケジョ」は差別語じゃないかという話がネット上で賑わっているようなので、時流に乗ってみようと思いました。

震源地は、めいろまさんこと谷本真由美さんのこの記事のようですね:
一晩中泣き明かした30歳若手女性研究者と書く我が国にはゴシップ新聞しかないらしい

ここでは小保方さんの研究成果の報道のあり方を批判しており、途中、『「リケジョ」という差別用語』というフレーズが繰り返し使われてます。

一方、これについて反論めいたものとして片岡英彦さんのコラム:
「リケジョ」は本当に差別用語なのか?「リケダン」や「草食男子」はどうかと、あえて言ってみる

ここでは、大学での取り組みや講談社「Rikejo」マガジンなどの例をあげながら、「リケジョ」というのはもともと悪い意味ではないと主張しています。

この議論、なんかかみ合っていないような気がするのは私だけでしょうか。一昔前の言葉狩り論争を思い出してしまいました。

結局どの単語がいけないとかという話ではなくて、その使われる文脈の話でしょう。

めいろまさんの指摘の通り、マスコミの報道の中には、端々に女性なのにすごいというような性差別的なニュアンスが含まれているものが多く、そういう報道とセットで、わかりやすい象徴的な単語として「リケジョ」というのが使われている。「リケジョ」という言葉にもともと差別的な意味はなかったとしても、そういうのが続くとどうしても差別的な印象と重なってしまう。

一方で、日本では女性の理系研究者が少ないので、積極的に育てましょう、女子中高生に理系に興味を持ってもらいましょう、という活動には大賛成ですし。そこでキャッチフレーズ的に「リケジョ」という単語を使うことは全く差別とは思わないです。広報活動として妥当な言葉の選択ではとも思います。

なので、私の意見をまとめると。

  • 「リケジョ」という単語自体は現在のところ差別語とは思わない。しかし、そのマスコミでの使われ方に問題がある。
  • 女子中高生にもっと理系に興味を持ってもらおうという取り組みには賛成。その取り組みをわかりやすくするために「リケジョ」という言葉を使うことにも賛成。
  • 現在差別語でなかったとしても差別的な文脈と同時に使われることが増えるとイメージがどんどん悪くなる。過去にも、差別語というのはそうやってできていったのではないか。

以上、優秀な「リケジョ」のみなさんに敬意をはらいつつ…

One thought on “「リケジョ」という言葉について私見

  1. alc

    ブラジルで「日本人」は「サッカー下手」という差別用語でしたが、
    カズは「日本人(だからサッカー下手な筈)なのに凄い」と賞賛され今では差別用語ではなくなったそうです。
    なので、仮に「女性(だから文系なら笑顔を武器に就職できる筈)なのに凄い」という文脈の場合でも、結局賞賛なので、差別を改めるきっかけにはなっても、差別用語に発展する方向はないんじゃないですかね。
    ※就活生アンケートで一番の武器を訪ねたところ、理系は専門知識、文系は笑顔だったそうです。

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