コードが書けなくてもOSSに貢献できる3つの方法

投稿者: | 2015年1月27日

世の中オープンソース・ソフトウェア(以下「OSS」)にあふれているし、プログラマじゃなくても、コードが書けなくても、例えばLinuxの上で動いているMySQLの上で動いているWordpressでホームページをデザインしている人は多いはずだ(LinuxもMySQLもWordpressもOSSである)。

OSSはソースコードが公開されていてだれでも自由に改変できることが特徴なのだが、実際にコードを改変する人は少ないし、改変したコードで元のソフトウェアに貢献している人はもっと少ない。だが、OSSに貢献できるのは一部の技術者だけだと思っていたらそれは間違いだし、コードを書けなくても貢献する方法がいくつかある。それを知ってもらおうと思いこの記事を書いた。といっても、恩恵を受けてるのだから必ず貢献しろというつもりは毛頭なく、もしできることがあればやってほしいと思う。自分にはなんの貢献もできないという考えを改めてほしい。

以下貢献の方法を、安易な順に挙げる。

寄付をする

これが一番簡単で時間のかからない貢献のしかたである。例えば、Free Software Foundationのトップページには「donate」というリンクがあるし、Ubuntuをダウンロードしようとする寄付しろと言ってくる(もちろん寄付しなくてもダウンロードはできる)。あるいは、Tシャツやマグカップなどのグッズを買うことが実質的な寄付になっていることもある。

私は少額であるが、FSFにもUbuntuにも寄付している。

バグを報告する

バグを見つけたときに放置せずにしかるべきところに報告するのは、OSSの発展に貢献することになる。また、報告することで自分が困っているバグの修正が早くなる可能性があり、直接のメリットを受けるかもしれない。これは場合によっては英語力が必要とされるかもしれないが、日本語だけで対応できることもありうる。使っているOSSにバグを見つけた場合、まずは(それが意外と難しかったりするが)どこに報告すべきかを見つけ、できるだけ報告しよう。

ある動作がバグが仕様かというのは悩ましいケースもあるが、「仕様としては不自然で、ちょっと調べてみたところどこにも仕様という記載はない」というケースはまず報告していいと思う。バグを報告するのに何時間もドキュメントを読んで確認する必要はないだろう。そのかわり、「仕様です。却下。」と言われても腹を立てたり落ち込んだりしない心が必要。

また、報告したバグが長期間放置されることもあるかもしれないが、それも腹を立てたり落ち込んだりしない心が必要。

私はUbuntuのバグを見つけたらほぼすべて報告するようにしている。

翻訳をする

もしあなたが英語ができて、日本語ドキュメントのないOSSを使っているのなら、それを日本語に翻訳するという貢献の仕方もある。ドキュメント以外にも、メニューやチュートリアルなど、訳してもらうと喜ばれることはいろいろある。もちろん、訳し始めたからには必ず全部やる必要があるわけではなく、途中まででもそれを公開することには価値がある。勉強会などのコミュニティで翻訳するというのもよくある話で、そういう場で翻訳プロジェクトを提案するというのも貢献である。英語と技術を同時に勉強できるということで、勉強としてやるのもいいかもしれない。

ただ、翻訳についてひとつ気をつけて欲しいのは、ライセンスについて。OSSでよく使われるGPL, BSD, MITなどのライセンスについては、勝手に訳して勝手に公開しても問題ないが、一般にはいくら公開情報でも勝手に翻訳して公開することは法的に問題があることがある。ちゃんと確認してからやること。

かなり昔のことではあるが、私はboost(というC++のライブラリ)の翻訳プロジェクトに関わった。

まとめ

  • コードが書けなくてもOSSへの貢献はできる。できるところからやって欲しい。
  • 全部実践している自分偉い

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