生産性が高いとは、適切な人が適切なことをするということ

投稿者: | 2013年12月11日

こんなツイートがあった。

知識がないからそういう無駄な作業している人って沢山いるんだろうなあ、っていうのが大方の反応だったかと思う。

いや、そうじゃないだろ。私の意見はこれ。

プログラマがちょちょいとスクリプト書けば数分で終わるような仕事をまる一日かけてやってるようなのは、今までに何度も見てきた。若い頃は、なんでそんな無駄なことするんだろうと思ってたが、今の意見はちょっと違う。

プログラマはプログラマらしい仕事をしなければいけないと思う。でも、例えば事務職の人が一日かかる仕事が、プログラマがやると10分で終わるからといってその仕事をプログラマに任せるべきかというとそうではない。やりたいことを伝えるのに時間がかかるというのもあるが、それより大事なのはプログラマの気持ちの問題。そんな雑務押し付けられるとモチベーションが下がるし、他の仕事からの気持ちの切り替えにもコストがかかる(いわゆるコンテクストスイッチのコストの問題)。いろいろなところでコストがかかって、そういうのが大きな生産性低下につながる。

プログラマのコンテクストスイッチのコストについてはこちらを参照。
プログラマーが会議を嫌いな理由
(この参照先のPaul Grahamの記事の日本語訳を探したが見つからなかった。情報求む。)

ポール・グレアム「クリエイターのスケジュールと経営者のスケジュール」

仕事を奪うのはかわいそうとか、そういう感情的な話をしているのではない。プログラマがやると10分できる仕事を非プログラマが一日かけてやるのはそれなりの経済的合理性がある。

元ツイートの人は事務職じゃなくてデザイナーのようだけども、そういうことができるスキルが期待されていなかったというだけではないかな。期待を上回るスキルがあることは素晴らしいことだと思うのだけれど。

修正履歴:
当初見つけられなかったPaul Grahamのエッセイの翻訳が見つかったので、リンクを貼り直しました。指摘いただいた@saitotetsuyaさんに感謝です。

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