(これは、Matt MightによるThe illustrated guide to a Ph.D.という文章の翻訳です。)
経緯の説明:
以前同じ文章を私が他所のブログで訳していましたが、反響が多く、様々なところからのリンクや多くのコメントを頂いていました。しかし当該ブログが閉鎖になってしまいましたので、また一から訳し直すことにしました。元データは消失していた状態で訳し直したので、文言は必ずしも前回の訳とは一致しません。また、前回の訳の後、原文の筆者が加筆をしているので、その分を加えて訳すことにしました。新規追加分の区切りには横棒を入れてあります。
私は毎年秋になると新しい博士課程学生数人に「博士号とは何か」を説明するようにしている。 言葉で表すのは難しい。 だから、絵を使うこととする。 博士号への絵付きのガイドとして、以下を読んで欲しい。
人類の知識すべてを含む円を考える。
小学校を卒業するまでには少し知るようになる。
高校を卒業する頃にはもうちょっとだけ知るようになる
大学を卒業すると、専門性が身につく。
修士号を取ると、その専門性が深まる。
研究論文をいくつか読むことで人間の知識のフチまで到達することができる。
フチに到達した時に、そこに集中する。
そのフチを数年押し続ける。
フチが壊れるまで続ける。
こうしてできたコブが博士号(Ph.D)と呼ばれる。
もちろん今度は世界が違って見えるようになるだろう。
だからこそ大きな絵を忘れてはいけない。
押し続けよう。
(訳注:ここからが今回追加訳した部分)
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(訳注:以下すべてリンク先は原文(英語)です。)
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A PhD Is Not Enough!: A Guide to Survival in Science
(訳注:原文は米国アマゾンへのリンクでしたが、これは日本のアマゾンのリンクになっています。)
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16ページ、中綴じ、フルカラーです。
新しい学生、博士号をとったばかりの人、およびそういう人の親類へのギフトとしてよいでしょう。
なぜ生物学なのか?
人類の知識のフチを遺伝子学の方向で拡大して見たとき、人類の到達点の少し先に何かがあるのです。
私の息子が、稀で致命的な遺伝的疾患にかかっていることを知り、妻と私はその分野の大学院生に資金を提供することにしました。
私の息子にとっては遅すぎるかも知れませんが、他の子どもたちにとっては遅すぎることはないのです。
もし仮にその病気になっているのが一人だけだったとしても十分多いのです。
そのような病気を終わらせることができる唯一の方法は科学です。
そして、科学をする一番よい方法は、大学院生を通してです。
更新:最初にこのポストを書いた時に、息子の病気はなにかわかっていませんでした。遺伝子診断、特にexome sequencingのおかげで、息子の遺伝子の変異を特定することができました。彼は新しい病気、N-glycanase deficiencyのまさに最初の症例だったのです。
知識の円にできる小さなコブは、私の息子にとっては大きな飛躍になるのです。
新しいポストでそのすべてのストーリを見ることができます:Hunting down my son’s killer
(訳注:訳者は生物学の専門家ではないので、以上の訳で生物学や医学が関連する部分の専門用語については訳語が適切でないかもしれません。また、一部専門性が高い単語は意図的に英語のままにしてあります。専門家のご指摘を歓迎します。)